高機能トルクレンチ「スマートトルクレンチ」
スマートトルクレンチとは
機械式のトルクレンチはボルトやネジ締結時のトルク値そのものを確認することはできません。カチンと音が鳴ったら、締結を止めるだけでしかありません。
対してデジタルトルクレンチは締結時のトルク値が液晶画面に表示され、確認することができます。より正確なトルク管理が可能になります。
ではスマートトルクレンチとは何か。
スマートトルクレンチもデジタルトルクレンチと同様に正確なトルク管理を行うことができますが、それだけではなく、測定データを保存したり、作業者をアシストする機能を構築することが可能といった、高機能なデジタルトルクレンチを意味します。
スマートトルクレンチを使う目的
スマートトルクレンチは主に製品の組立作業に使われてます。
その目的は正確にトルク管理を行うだけではなく、トレーサビリティに対応したり、ポカヨケの仕組みを構築したりするために導入されています。
スマートトルクレンチを使えば、締め付けた時のトルク値を無線でパソコンに送信し、受信したデータを保存することができます。その時の製造番号や作業者コードを一緒に保存すれば、過去の履歴を簡単にトレースすることができます。
またデータを受信した時に、締付回数をカウントすれば、締め忘れを防止することもできます。
デジタルトルクレンチとスマートトルクレンチの違い
一般的なデジタルトルクレンチは、ホームセンターやネット通販で購入することができ、低トルクサイズだと1万円前後で購入することができます。どちらかと言えば、個人が趣味用にご購入するケースがほとんどです。
一方、スマートトルクレンチはホームセンターでは販売されていません。
一部ネット通販で販売していますが、ネットで購入するケースはほとんどありません。ほぼ業務用で使用するので、担当者もしくは購買担当者が商社か直接メーカーから調達します。
機能面の違いについて、トルク測定に関する機能に違いはありませんが、スマートトルクレンチには無線機能、データ保存、パソコン・PLCとの連携、角度計測といった機能が備わっています。
スマートトルクレンチにしか無い機能
スマートトルクレンチにしか無い機能は締付結果のデータ保存、無線機能、角度計測機能が挙げられます。
ただしPLCと連携する機能や、角度計測機能はスマートトルクレンチの中でも、一部の製品にしかない機能なので、ハイスペックと言えるでしょう。
締付データを保存できれば、データを利用してチェックシートを作成することができ、手書きの手間が省けます。
無線機能があれば、パソコンやPLCと連携したり、締め忘れ等のポカヨケを設置することが可能になります。
ピーク値の検出
ポカヨケ
トルクと角度を同時に計測
スマートトルクレンチの使い方
スマートトルクレンチは、もちろん単体でも使えますが、主にパソコンやPLCと連携して使います。
パソコンと連携して使う場合、作業支援ソフトを利用します。
画面上に組立手順を表示し、作業者をサポートします。
またトルクレンチの設定も自動で行うことができます。
締付結果を作業支援ソフト側で受信し、締付回数をカウントし、締め忘れを防ぐこともできます。
また受信したデータはデータベースに保存されます。
PLCと連携する場合、受信機をRS-232C経由で接続し、締付結果を受信します。
例えばPLCで工作機械と連携し、締付回数に到達していない場合、パレットを動かすことができ無くしたりも可能です。
スマートトルクレンチの角度計測機能を使えば、締め終わったボルトを間違えて締め付けても、きちんと2度締めを検知してくれます。
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