プロレンチとデジプロマスタを導入して、多能工化の推進
お客様の課題と要求
渡邊製作所の組立グループは製品の機種ごとに作業者が決められており、技能継承は進めているものの、多能工化があまり進んでいない状況でした。
そのため特定の機種の受注が増えたときは、決められた作業者で対応するしかなく、作業者間で残業時間が偏ってしまうなど、仕事の負荷を平準化できていない状況でした。
また、機種により受注頻度は様々で、中には数年に1度しか受注が無い機種までありました。そういった製品は技能継承を進めるのが難しく、かと言って初めて組み立てる作業者が作業標準書を見ただけで組み立てられるわけでもなく、作業実績のある作業者が組み立てるしかありませんでした。
そこで、作業手順が簡単に編集でき、パソコンの画面に表示される、安価な製造支援ソフトを導入したい、と考えました。また、トルク管理はきちんと行っているが、稀にボルトの締め忘れが発生していたので、ポカヨケ機能もほしい。
チェックシートの作成に時間がかかるので、全ての作業履歴が保存され、自動でチェックシートが出力できるとありがたい。
アドレックからの提案内容
「デジプロマスタ」と「プロレンチ」で、セル生産用の作業ステーションの構築を提案しました。
「デジプロマスタ」を使えば
- 作業手順が簡単に登録できます。
- 登録した作業手順は、パソコンの画面へ表示され、押しボタンや画面タッチで次作業へ進みます。
- 締付作業については「プロレンチ」と連動し、トルク設定を行うことができるので、アナログ式トルクレンチと比べ、本数を減らすことができ、コスト削減が可能です。
- デジプロマスタが締付回数をカウントするので、締め忘れを防ぐことができます。
- 締め終わったボルトを締め付けた場合、オプション機能の「２度締め防止」をつければ、２度締めを検知し、締付回数にカウントされず、締め忘れが流出することもありません。
- 作業履歴も全て保存されるので、最初にエクセルでチェックシートのフォーマットを作成し、どのセルにどの履歴を出力するかを設定すれば、ボタンクリックでチェックシートが出力されます。
お客様の声
「デジプロマスタ」と「プロレンチ」で、セル生産用の作業ステーションを4ライン設置しました。それぞれのラインは、顧客や機種に応じて使い分けています。
組立手順や工程の要点が画面に表示され、普段組み立てていない機種でも、画面を見ながら組立作業を進めることができるようになりました。
トルクレンチの本数も削減でき、チェックシートの作成も簡単にでき、お陰様でコスト削減、作業の効率化にもつながりました。
他社製品と比較検討はされましたか？
作業手順を表示するソフトは他にも存在するのですが、とても高く、手が出ませんでした。
またトルクレンチの数を減らすため、トルクレンチの設定を工程ごとに実施したかったので、他社にはそのような機能が無く、必然的にアドレック社製品に決まりました。
当社を選定した意思決定の際、どんな点を重視されましたか
1.安く、簡単に作業手順をパソコン画面に表示できるか
2.トルク管理、ポカヨケができ、トルクレンチの本数を減らせるか
3.作業効率を上げられるか
導入の際に弊社の対応はいかがでしたか？
様々な要望をあげましたが、汎用的に使えそうな機能は無償で対応してくれたので、費用を安く済ませることができました。（弊社独自の機能は有償で対応）
今回導入において、目的の達成状況、または結果は数字に表れましたか？
■担当外製品の組立を順次実施しています。
■締め忘れのクレームも今のところ0件です。
■トルクレンチの本数を15本から5本に減らすことができました。
■チェックシート作成工数において、5～10分くらいかかっていたのを数秒で出力できるようになりました。
装置導入後のサポートはいかがでしたか？
導入直後は慣れないせいか、不具合が発生したりしていましたが、その都度きちんと対応していただき、大変助かりました。
先輩ユーザーからアドバイスをお願いいたします
現在サブ組含め、259種類の作業手順の登録が完了しました。
マスター登録そのものは簡単ですが、数が多いので、とても大変でした。しかしその甲斐もあり、当初の目的を全て達成することができました。次はPDCAを回し、マスターをより良いものにしていきたいと思います。
相談にも親身に乗ってくれるので、お勧めします。
